こんにちは!ハピラボ通信です。
毎日、仕事や家事、育児に追われ、「なんだか疲れが取れない」「理由もなく気分が晴れない」と感じていませんか?
現代の私たちの暮らしは、時間が空いていればスマホを見るのが日常になっており、常に情報過多、頭をしっかり休めてリラックスできる時間が少ない環境にあります。そんな中で、「癒されたい」「ホッと一息つきたい」と感じるのは、本能的な欲求かもしれません。
この本能的な欲求を満たし、私たちの心身に安らぎを与えてくれるのが、木々が自ら作り出し、大気中に放っている自然界の叡智「フィトンチッド(Phytoncide)」です。
この記事では、このフィトンチッドの科学的な効果から、日常生活での効果的な取り入れ方を徹底解説します。
1.フィトンチッドとは?
1-1.森の木々が放つ「防御物質」
フィトンチッド(Phytoncide)は、ロシア語で「植物」を意味する Phyton と、「殺す」を意味する Cide を組み合わせた造語です。これは、木々が自らを細菌や害虫から守るために放出している揮発性の防御物質のこと。別名「森の殺し屋」とも言われています。
動物が動いて身を守るのに対し、植物は動けないため、このフィトンチッドを放出して、虫に食われたり、カビが生えてたりしないようになど、周囲の環境をクリーンに保っているのです。
私たちは、森林浴でこの成分を浴びることで、木々が何万年もかけて培ってきた生命力と恩恵を受け取っています。
1-2.フィトンチッドを構成する代表的な成分」
フィトンチッドは単一の物質ではなく、数百種類もの揮発性有機化合物(VOC)の総称です。その中でも、特に香りの主成分となるのが「テルペン類」と呼ばれる物質群です。
ひのきや松などの針葉樹に多く含まれ、私たちの健康に影響を与えるとされる代表的な成分は以下の通りです。
- α-ピネン(アルファ-ピネン):ひのき、松などに多く含まれ、リラックス作用や消臭作用を持つ主要成分。(HAPPIEST LABのひのきスプレーにも豊富に含まれています。)
- リモネン:柑橘系にも含まれ、気分を明るくしたり、消化器系に作用したりする効果があると言われています。
2.フィトンチッドの驚くべき3大効果
2-1.【心身への効果】ストレス軽減とリラックス
フィトンチッドの最大の魅力は、その優れた鎮静作用です。
- 脳波への影響: 森林浴中にフィトンチッドを浴びることで、リラックス状態を示すα波の発生が増加することが確認されています。
- 自律神経への作用: ストレス時に優位になる交感神経の活動を抑制し、副交感神経を優位にするよう働きかけます。これにより、心拍数が安定し、血圧が穏やかになり、心が安らぐ状態に導かれます。
2-2.【空気環境への効果】消臭・除菌作用
フィトンチッドは、空気環境をクリーンに保つ上で非常に高い効果を発揮します。
- ニオイの分解: 生活臭の元となるアンモニアや酢酸などのニオイ分子を包み込み、分解する作用があると言われています。これは、強い香りでごまかすのではなく、ニオイの元にアプローチする自然の力です。
- 抗菌・防カビ: 木々が自らを守るための成分であるため、空気中や布製品に存在するカビや雑菌の生育を抑制する効果も期待できます。
2-3.【免疫・集中力への効果】
フィトンチッドは、体内の免疫システムにも良い影響を与えることが示唆されています。
- 免疫細胞の活性化: 森林浴によって、私たちの体内の免疫細胞である『NK細胞(ナチュラルキラー細胞)』の活性が高まるという研究結果が報告されています。
- 集中力の向上: 清涼感のある香りは、脳の働きを活性化させ、仕事や学習時の集中力を高め、効率アップをサポートします。
3.日常生活でフィトンチッドを取り入れる方法
フィトンチッドの恩恵を受ける方法は、森に行くだけではありません。ご自宅やオフィスで手軽に取り入れる方法をご紹介します。
3-1.自然の中で取り入れる:「森林浴」の効果を最大化
時間がある時は、ぜひ積極的に森や公園に出かけましょう。
- 最適な時間: 日中の比較的早い時間帯(午前中〜昼過ぎ)は、木々の光合成が活発でフィトンチッドの放出量が多くなります。
- 意識的な呼吸: ただ歩くだけでなく、深呼吸を繰り返すことで、フィトンチッドを体内に取り込みやすくなります。
3-2.自宅で手軽に取り入れる具体的な方法
多忙で森に行けない場合でも、フィトンチッドを含む製品を活用すれば、自宅を小さな森に変えることができます。
- アロマディフューザー: 天然のエッセンシャルオイル(ひのき、杉、松など)を焚く。
- 木製製品: 無垢材の家具やひのきの風呂グッツなどを取り入れる。
- 【最も手軽】スプレー製品の活用: フィトンチッド成分を抽出したルームスプレーや消臭スプレーを活用すれば、気になる時にすぐに、空間や布製品に森の安らぎを取り込むことができます。
4.【失敗しない】フィトンチッド製品の選び方
市場にはさまざまなフィトンチッド製品がありますが、効果と安全性を得るためには、選び方が重要です。
4-1.成分表示をチェック:人工香料と天然成分の違い
- 強い香りに注意: フィトンチッドは本来、『優しく、奥ゆかしい』香りです。香りが強すぎる製品は、天然のテルペン類ではなく、『人工的な香料(フレグランス)』がメインとなっている可能性があります。
- 化学的な添加物もすべてが有害とは限らず、製品の品質や安定性、安全性を高めるために適切に使われている場合もあります。特に揮発性精油(テルペン類等)は原液や高濃度で人体に刺激となるケースもあるので、希釈された製品や水溶性タイプが推奨されています。
- できる限り天然成分を選ぶ:人工的な化学物質は、かえって体への負担やアレルギー反応を引き起こすリスクがあります。「天然成分」を選ぶメリットは、余計な化合物や合成香料による負担を減らし、自然本来の香り・効果を期待できる点ですが、注意点として「身体への悪影響が絶対にない」わけではないため、体質や利用シーンに応じて慎重に選ぶことが推奨されます。不安な方は希釈タイプや事前パッチテストの活用をおすすめします。
4-2.濃度と安全性:小さなお子様やペットがいる場合
特に、小さなお子様や嗅覚の鋭いペットがいるご家庭では、「香りの優しさ」が製品選びの重要ポイントになります。
低濃度・低刺激性の製品を選ぶ: 濃度の高いエッセンシャルオイルは、ペットや赤ちゃんにとって刺激が強すぎる場合があります。アロマ成分を低く抑えた、水性の蒸留水ベースの製品など、優しさを最優先に考えた設計の製品を選ぶことで、家族全員が安心して使えます。
まとめ:今日から森の安らぎを暮らしへ
フィトンチッドは、太古の昔から私たちを癒やし、守ってくれていた森の知恵です。
この天然の力を取り入れることは、単なる消臭やリラックスだけでなく、自分自身の心身を整え、暮らし全体のウェルビーイングを高めることにつながります。
ぜひご自身にあった方法を見つけて取り入れてみてくださいね♪
次回のハピラボ通信もお楽しみに!ではでは。


